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NAGIEジャーナルVol.7 <br>前田眞郷さん <br>スポーツ・ビジネスのトッププレーヤーが気が付いた、「余白」の大切さ

NAGIEジャーナルVol.7 
前田眞郷さん 
スポーツ・ビジネスのトッププレーヤーが気が付いた、「余白」の大切さ

 

No.7 前田眞郷さん/プロアスリート・実業家

NAGIEを応援して下さる皆さまに、自身のサステナブルライフについて伺うインタビューシリーズ。第6回目は、現役アスリートとスタートアップ経営者、2つの顔をもち活躍される前田眞郷さんのサステナブルライフに迫ります。 

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前田眞郷さん

株式会社Revive代表取締役/アメリカンフットボールチーム・オービックシーガルズ所属

高校までは野球一筋、強豪校で4番を打つ等して活躍し、大学入学後アメリカンフットボールをスタート。競技歴1年で日本代表、U-19世界選抜選出。U-23世界選手権では銀メダルも獲得。大学卒業後、入社した商社を3カ月で退職し、プルデンシャル生命保険に転職。史上最年少で社長杯に入賞する等活躍したが2018年に退職し、株式会社Reviveを設立。オービックシーガルズには2016年から所属し、現役プロアメフト選手と経営者、2足の草鞋で躍進を続ける。

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1.「自らの強みを活かし、着実に功績を残す」をモットーに。

ー 野球にアメフト、トップアスリートとして活躍されていた学生時代。スポーツや自分自身に向き合う中で、どんなことを感じ、学んでこられたのでしょうか?

小学2年生で始めて約10年間、高校を卒業するまで野球一筋でした。きっかけは親だったかもしれませんが、常々自分の能力を表現でき、それが認められる環境が素直に楽しかったです。良いプレーをして注目される、強豪校で4番を打つ、有力大学からスカウトを受けるなど、着実に成功体験を積み上げていく楽しさを学びました。大学からは新しいチャレンジをしたいと思い、アメフトを始めました。自分の強みを活かせて、且つ功績を残せる場所はどこかという軸で選びました。人それぞれに自分の能力が活きるフィールドがあると思うのですが、僕にとってはそれがアメフトだったんです。

ー アメフトは大学からとのことですが、当時日本一にもなっている有力チームで1年目からレギュラーに、そして日本代表にも選出されていますね。すぐさまトッププレイヤーとなれた秘訣は何だったのでしょうか?

まずは一番上手い人とだけ過ごし、彼らだけを見て、徹底的に模倣していました。そしてやはり、その中で見えてきた自分の強みを的確に認識し、その強みと努力をライトパーソンにアピールする場をつくったんです。元来負けず嫌いで自分の成長欲求に素直な性分だったので、辛くはなかったですね。ある意味徹底的にエゴイストになって、「前田が活躍すればチームが勝てる」とまで思ってもらえるくらい、個として突き抜けました。誰が見ても必要不可欠な存在になれるように。

ー 素晴らしいですね。一見順風満帆なアスリート生活ですが、スポーツを通じてぶつかった難しさや苦しさはあったのでしょうか?

大学4年生でキャプテンになった時に、チームを纏め、統率を取る難しさを痛感しました。人の感情や立場を理解することが出来ていなかったんでしょうね。技術レベルも、アメフトに対する姿勢や目指す目標の高さも自分の基準が当たり前。モチベーションも、プレー技術や強みも人それぞれのはずなのに、自分と同じ目線で人にも求めてしまっていたんです。今あの立場に戻ったら出来ることは沢山あると思いますが、当時は自分の目標実現が最優先。人と協力し合う楽しさを知ったのは社会人になってからでした。

ー フィールドがビジネスに移ってからもトップサラリーマンとして活躍されていましたが、どんなモチベーションでお仕事をされ、どういった経緯で協調の大切さに気付かれたのでしょうか。

やったらやった分だけ自分に跳ね返ってくるような、厳しくも自分を鼓舞する、成長させる環境に身を置きたいと思い、プルデンシャルに入社しました。当時22歳で一番若くマーケットも何も持っていない真っ新な状態だったのですが、トップアスリートとしての経験から、無駄に自信とプライドがありました。ただ、自分の予想を遥かに超える努力と実績を残し、その基準を僕にも求める先輩方と接するなかで、すぐにそのプライドはそぎ落とされたんです。ハードでしたが、単に厳しいだけでは なく、1on1で確り僕に合わせた育て方をしてくれる先輩。先輩後輩関係なく全員で高め合う文化。この環境下でビジネスマンとしてのスキルが担保され、スポーツの時とはまた異なる成功体験ができたことが、とても楽しかったですね。

 

2.プツンと切れた糸。気が付いた「余白」の大切さ。

ー ビジネスマンとしても着実に実績を積み上げつつあったと思うのですが、その後会社を辞めて自ら起業するに至った背景は何だったのでしょうか。

「行けるとことまで成長したい、その対価として稼ぎたい」といったプルデンシャルでの目的が達成してしまった時に、糸がプツンと切れたように、急に心が着いて来なくなった。ふと、自分は何のためにこんなに働き稼いでいるのか考えた時に、何もなかったんです。自分は一生この働き方をしていくのか?自分は今度どう生きたいのか?と半鬱になりながらも自分と向き合ったり、信頼できる人に助言を求めたり、数ヵ月悩み続けました。それまでずっと走り続けてきたので、一度立ち止まって考えるのはとても辛い時間だったけれど、この余白が無ければ、自分の人生を振り返るきっかけもなかったと思います。盲目的に、ストイックな成長を追い求めていくことだけか人生じゃないと思えるようになったのはその時からです。

ー 再度アメフトを始めたり、起業を考えられたのもその時からでしょうか?

そうですね。元日本代表でもあるプロサッカー選手で、友人の杉本健勇さんの存在が大きかったです。当時川崎フロンターレに所属していた彼から、サッカー以外でもチャレンジする場を持ち、自分の仕事でしっかり稼げるようになりたいと相談を受けました。当時はまだそういった選手が表立って出てきている時代ではなかったのですが、その考えに刺激を受けました。確かにアスリートは、競技の種類にもよりますが、収入は実績に左右されるため不安定で、ケガなどで突然選手生命が断たれる危険性もあります。加えて、アスリートが第一線で活躍できる期間は短く、引退後に解説者や指導者になれるのはごく一部、セカンドキャリアの模索に苦労する人は非常に多いです。そこで、まずは自分自身がその体現者になり、「アスリートの新しいスタンダードを創る」をミッションに掲げるReviveという会社を立ち上げました。

ー その頃には、生活の拠点も東京から鎌倉に移されていますね。

ライフスタイルや仕事に少し余裕ができた時に、鎌倉に引っ越しました。仕事の肩書や物質的な豊かさ等のフィルターを通してではなく、その人自身の人生や価値観を尊重して互いに認め合える鎌倉の人たちと接するなかで、兎に角突き進んで得られる物質的な豊かさだけでなく、ある種余白の中から生まれる精神的な豊かさを実感しながら生活できるようになりました。東京で忙しく過ごしている時と比べ、生活も洋服もシンプルになっていきました。

3.シンプルだが、そのなかで本質を追い求めるNAGIEと、人生の第2ステージにいる自分の生き方がシンクロした。 

洋服が好きだったので、もともとは欲しいものがあれば買い、いらなくなったら捨てるを繰り返してきたのですが、鎌倉で過ごすなかで、良い意味で必要以上に見た目ばかりを気にすることが無くなり、また洋服を買う前には、洋服を着る意味やシチュエーションごとの服装の必要性をしっかり考えるようにもなりました。そんな時に知人を介してNAGIEを知り、シンプルで機能的なデザインも気に入ったし、お話を聴いて、モノづくりへの拘りやなぜこれをやっているのか、その先にどういう文化を作っていきたいのかを感じることも出来ました。プロダクトと姿勢、その両方に共感できたことと、アスリートと経営者の2つの顔をもって生きる、ビジネスマンとして第2ステージにいる今の自分にピッタリの洋服だと感じました。

ー ありがとうございます。最後に、今後前田さんが大切にされたいこと、そのうえでNAGIEと一緒にやってみたいことがあれば、教えて頂きたいです。

大切にしたいことは非常にシンプルです。自分の心に従って、自分に素直に生きていくこと。これは今後も変わらないし、家族にも周りの人にもそうであって欲しいと思います。それ以上でも以下でもない。NAGIEは洋服を通じて何を伝えるかを大事にしていると思いますが、ブランドや洋服があることで、同じような価値観のコミュニティを大きくし易いと感じています。目の前のことだけに追われてしまったり、他人と比べて劣等感に苛まれたりする人が多い現代社会の中で、物質的な豊かさや人からの評価ではなく、自分の心に素直に、自分の心に余白を生み、本当の人生の豊かさを説いていける取組みを、NAGIEと一緒にしていけたら良いなと思います。

 

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